親愛なるニュートン街の
Hatano Hirofumi
ある日 太陽が堕ちてきて
突き刺さった
短いほうの時計の針に串刺しだ
誰かささやく
「謎はこうして明かされるんだね」
炎をたたえた心臓で
こうべを垂れた
ひび割れた空にそっと忍ばせる口笛
遠く 懐かしい暴徒の花 煙立つ
白けた夏の日 晴れ姿
沸き立つ街路
人ごみのなか りんご飴が
溶けはじめている
ダイヤルあわせて 扉を開けて
捕虜を逃がすよ
千年まえからの人質を
逃がすよ、古い友達
午前3時 街が寝静まったころ
暗闇に梯子をかけて
神はこっそり電池を交換するんだ
だからこの街には
約束もさよならもない
欺瞞をどうか許したまえ
夏を貫く長い一日が
今日もやってくる
おはよう
今日も働こう
未来に終わる
日曜日までは
さあ、五線譜の上を
意気揚々と歩いて
無数の足跡は踊りはじめる
りんご飴が手から落ちる
今日も働こう
未来に終わる
日曜日までは
古い友達
古い友達
古い友達
古い友達