金木犀
大宮あん朱
またね、またね、手を振った
二度と会えないことは知ってた
またね、またね、笑っていた
金木犀が揺れていた
あの日 改札が嫌だった
最後の横顔を見てた
本当は思いっきり泣きたかった
あなたをまだ困らせたかった
またね、またね、手を振った
二度と会えないことは知ってた
またね、またね、笑っていた
金木犀が揺れていた
昨夜 また同じ夢を見た
あなたといる夢だった
少しためらって手に触れたら
当然のように握り返した
またね、またね、手を振れば
次も変わらずあなたに会える
そんな日々がこの先も
続いていくと信じていた
(Ah...)
すきで、すきで、
でも...だから、
最後はいい子になりたかった
またね、またね、手を振った
金木犀が揺れていた