さよなら、さよなら、

大宮あん朱

さよなら、さよなら、
どうしてあのときふたりは
出会うのだろう
さよなら、さよなら、
永遠だと信じていた
そんなものないのにね
枯葉舞う並木道
ポケットの指 重ねあう
ふたりで見た未来はただ
こんな黄金色だった
誰よりも あなたのこと
想っているのに
「ばかだねと」呟いたら
涙がこぼれた
さよなら、さよなら、
どうしてあのときふたりは
出会うのだろう
さよなら、さよなら、
未来しかないあの日々に
帰れたらいいのにね
時を重ね 苦しいほど
あなたを近くで感じて
それなのに あなたは何故
遠くなってしまったの
一年ぶりのコートのポケットに
枯葉が一枚
拾い上げたら掌で儚く崩れた
さよなら、さよなら、
傷付け合うためふたりは
出会ったのかな
さよなら、さよなら、
嫌いと言ってよ
あなたを もう愛せないように
さよなら、さよなら、
どうしてあのときふたりは
出会うのだろう
さよなら、さよなら、
どれほど名前を
呼んでも、叫んでも
あなたに会えないんだね...

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