真冬のサーファー
Yumi Matsutoya
真冬のサーファーは まるでカラスの群れのようさ
灰色の風しょって 空へ漕いでゆく
いちばんへたなだれかさん 私は願をかける
悩んでるこのごろぬけ出す気持ちで
次のいい波は まっ先につかまえてよ
フラレたことも 見えない明日も
笑いばなしさ そのうち
眸をこらして見つめれば あいつは水を蹴った
おもわずほほえむと前歯がこおるの
次のいい波は かならずつかまえるよ
フラレたことも 見えない明日も
笑いばなしさ そのうち
ゆきずりの荒れた浜辺で 焚き火を見つけたなら
声かけてそこには 彼らがいるから
私とサーファーは まるでカラスの群れのようさ
Take off の高鳴りをかかとに感じる