ランチタイムが終わる頃
Yumi Matsutoya
会えるはずのないあなたの姿も
見つけられそうに混んだレストラン
みじめなうわさが届かないように
気の早い半袖で来てみた
手紙も出せぬほど忙しいのよ
話しかけられて微笑みかえす
ほら チャイムを鳴らし コーヒー冷まし
もうすぐランチタイムが終わる
日向で語らう人々は急ぎ
また白いビルに吸い込まれる
私と鳩だけ舗道に残って
葉裏のそよぎをながめていた
かすかに響いて来る地下鉄に乗り
はやびけをしたい そんな午後です
ほら チャイムを鳴らし 背中をたたき
もうすぐランチタイムが終わる
チャイムを鳴らし背中をたたき
もうすぐランチタイムが終わる