ロッヂで待つクリスマス
Yumi Matsutoya
小さなつむじ風が 尾根をかけ降りるたびに
縞紋様 広がる
月のゲレンデ 夢を見るように
私はガラスに ほほよせる
ゲームに はしゃぐ人も 炎を見てた人も
いつか おもてに出て
熱のある日は部屋に残された
子供の私がよみがえり すわってる
きみのきみの声の こだま追いかけ
窓もドアも越えて心は滑る
やがて響きわたる花火の音を
ロッヂで待つクリスマス
キャロルを口づさめば
わけもないなつかしさを伝えたくなるから
町の誰かにカードを書くけど
素敵な言葉がうかばずに 目を閉じる
きみのきみの声の こだま追いかけ
窓もドアも越えて心は滑る
やがて響きわたる花火の音を
ロッヂで待つクリスマス
銀の月の影を 抱きとるように
森も谷も越えて心は滑る
きっとちがう明日が訪れそうな
ロッヂで待つクリスマス