木枯らしのダイアリー
Yumi Matsutoya
今朝窓を開けたら 息が白くなった
あなたのいない はじめての冬が空を覆った
眠っているあいだに
電車を乗り越して 休みにしてしまった
オーバーを着て 一日きままに街を歩く
想い出と腕をくみ
火よう日 曇り 午後のデパート
消えそうな西日
ねえ 元気でいるの 変わってゆくの
悲しくて すすめなくなるの
木枯らしよ めくって ダイアリー
去年同じ月は けんかばかりしてた
あなたのことを それでもどれだけ好きがわかる
今頃読み返えすと
木よう日 雪 風邪をこじらせ
電話がせつない
もう 誰かといるの 夢はかなったの
顔だけがうかばなくなるの
ねえ 元気でいるの 変わってゆくの
悲しくて すすめなくなるの
木枯らしよ めくって 新しいダイアリー