線香花火
TATTSU
オレンジ色の夕日が
住み慣れた街包んだ
2つ重なった影は
離れないと思っていた
いつから滲んで
見えるようになったの
見知らぬ廃墟に変わっていく
いつもの景色が
切なく咲く線香花火 夜に溶けて
まるで今の2人を見てるみたい
届きそうで届かないこの距離に
戸惑うのは私だけなの
ベッドの中のぬくもり
2つ並んだ歯ブラシ
趣味の悪いTシャツも
輝いて見えていたのに
どうしてあなたは私の目を見ないの
気付かないフリして
しゃべっているだけ
震えてるのに
花火越しに見つめていたあなたの顔
いつも通り優しく微笑んでいる
壊れそうな静けさの中で
そっと願っていた
戻れたら出会った頃にまた戻れたら
切なく咲く線香花火 夜に溶けて
まるで今の2人を見てるみたい
届きそうで届かないこの距離に
飲み込まれて 怯えて
切なく咲く線香花火 夜に溶けて
まるで今の2人を見てるみたい
求めすぎて引き裂いてしまいそう
でもこの手を離せない
まだこの手を離したくない