ガーデニア
安田貴広
本当のことを話してもいいかい？
怒らせるかもしれないけど
僕は君が羨ましくて
ちょっとだけ妬ましいんだよ
もしも誰か例えばいわゆる神様がいるのなら
教えてほしい
僕が君に生まれなかった訳を
誰からも愛されてる
誰も傷つけないで
そんな君が傷ついて泣いてるときに
ほんの少しだけ
喜ぶ僕なんか消えればいい
結局誰も見返りが無けりゃ
何もできやしないんだと
それを言えば
期待しなくて済むと思っていただけ
君はただ歩いてゆく
目の前を早足で
「疲れたら休んだっていい」なんて言葉
言ってしまうのは
置いていかれるのが怖かったから
携帯が鳴って
僕はそれをただ見てる
君からの着信が
嬉しくない訳なんてない
そんな訳ないのになぁ
誰からも愛されてる
誰も傷つけないで
そんな君が傷ついて泣いてるときに
ほんの少しだけ
ほっとするんだよ
君はただ歩いてゆく
目の前を早足で
「疲れたら頼っていいんだ」なんて言うのは
結局僕が君に必要とされたいだけだ
あぁもうそんな僕は消えればいい
消えればいいんだ