少女蜜葬~Le sang et le miel
宝野アリカ
腐る 薫る 肉体は柩
舞って 彷徨えるPsyche
蟻が 運ぶ
蠍の死骸へ
靡く 墜ちる
混じり合った
血と蜜が
夜ごと開く
生の夢
零す 浸す 最後の一滴
呑んで 囚われのNymphe
闇が 漏らす
炎の残像
踊る 纏う
貌を変えた
女 少女
知らぬ誰も
自分なの?
絡み合った
根と棘が
月夜に縫う
死の瞼
眠る恋よ
黒い翼扇(つばさ)に抱かれ
けして
目覚めぬよう
声を閉ざし
息をする
わたしは茎
伸びる花