ダダリオ
Takanobu Yoshida
雨が窓を叩く音
昨日からずっとこのまま
星なんかどこも隠れちゃって
とても素晴らしい日々だ
はりぼてみたいだ
誰もいない部屋で今日も目が冴える
風が強く吹いて
君のことを思い出してる
雨に濡れたりしていないか
裸足で蹴飛ばした靴の行方が
僕らの全てで あとは忘れた
あなたが溢した言葉が今も
僕を飼い慣らしている
雨が止みそうにないんです
昨日は未解決のまま
忘れてゆくもの やあね
今日もうまくいかないなあ
よく冷えたサイダーあけりゃ
気分も晴れるか それはないか
突然虹が出て
その上を飛んで行けたりしないかな
地上に暮らし 這いつくばる
誰にも見えない弱い力で
錆びついた鼓膜を揺らせ ダダリオ
今でも消えない指の痛みを
君は笑うだろうか
そうして 動き出した世界で
雲の隙間を目掛けて泳いで
手を伸ばしたら
触れられそうで 消えた
裸足で蹴飛ばした靴の行方が
いつかの全てで あとは忘れた
今でも消えない指の痛みが
僕を動かそうとしてる
夏が終わろうとしてる