お月さま
Sakura Fujiwara
日の暮れた いつものあの場所で 会ってよ ねえ
君にしか 無理だって思ってた 知ってて聞いてよ もっと
冷たい風 頬に感じ
冷たい視線 遮る君のことを
大事にしようと思ったんだよ
大事にしたいと思ったんだ
お月さまの陰で隠れてキスをしよう
丸いその陰は酷くもろく見えるけど 風のやんだ夜に
気の利いた事言おうとして 変に遠のく距離に
冷たい目をしてる人に いっそもう
何も見ないでと呟く けれどもう
何にも変わりはしないんだよ
何にも変われはしないんだよ
お月さまの陰で二人誰にも見せないで隠れていたの
丸いその陰からどうかはみ出さないように笑い合っていたい
知ってしまったのよ
初めて触れ合った日から
例えようもない特別な人であることを
重なる君と私の手の平を
大事にしようと思ったんだよ
大事にしたいと思ったんだ
涙の跡をつたなく辿るそのぬくもりに この気持ちを
お月さまの陰で隠れてキスをしよう 日が昇る前に