何もない部屋
フミヤ 藤井
窓辺で重なったふたつの鍵が
日差しを照らすよ
君はさよならと笑顔を残し
そのドアを閉じた
風が枯れ葉の束 散らすように
ふたり暮らした日々
過去へ消えてゆく
何もない白い
部屋の中でひとり
面影を見つめ膝を抱いた
何もない白い
部屋の窓に移り
変わる季節の風が吹いてた
いつも濡れた髪で星を数えて
床で眠ってた
小さな部屋なのにすれ違い
どこかに寂しさを隠していたのさ
何もない白い
部屋のドアを閉じて
ふたりの幻閉じ込めよう
何もない白い
部屋の窓に移り
変わる季節の風が吹いてた
ただ風が吹いてた