16ブランコ
美穂 中山
夏服の子供達 夕陽に包まれて
ためらいもなく 別れ告げる
飽きられたブランコが
小さく揺れてる
振子止めるように つかまえてた
空は急ぎ足で 色を変えてく
嫌いな夜がまた 長くなったと
嘘つきだから 夜のせいで
永遠があると信じてた
胸を合わせ ささやかれた 心かな
大きく揺られながら
ブランコの列車は
まぶたの裏側 星を巡る
あんなに愛してると
抱きしめたあの日に
ちゃんとサヨナラ たぶんできた
痛みけずるように かかとつけたら
嫌いな夜がまた 深くなったと
秋には秋の風が吹いて
導いてく心のままに
人を愛す喜びには かなわない
この悲しみも この夜さえも
季節ごとに変わってくから
嘘つきなのは
見ないふりした 心かな