渚
Shigeru Kishida
誰も知らない 心の窓辺
渚に立てど 風下 暮れぬ
心の凪を ひた隠してまで
誰ぞ守れぬ 己のことと
離れ小島に 流れ着くころ
誰も知らない心は 遊ぶ
君はひとりで そよぐ風に乗る
誰にもかまけず さよならの色を
撒いて 集めた 落穂の夢を
詠み人知らずと ただ嘆くまま
誰も知らない 心の窓辺
渚は今宵も しらばっくれてる
寄せては返す 波音に埋もれ
心の凪を水鏡に映す
誰も知らない 愛の行方を
思うがままに 操る夢を
想いは果てず 着の身着のまま
渚に立てば 彼の地は遠く
寄せては返す 波音は遠く
行方知れず 吐息は近く
誰も知らない 心の窓辺
渚は今宵も しらばっくれてる
寄せては返す 波音に埋もれ
心の凪を水鏡に映す
心の凪を水鏡に映す