Smoke

祥太 並河

蒼い月影の夜 淀む水たまりに
映った悲しい顔に 石を 叩きつけた
君の気配が近づく 鼓動が速くなる
ささやく瞳を残して
香りがすれ違う
くわえてる煙草が 静かに燃えてく
なにから始めればいい
それもわからなくて
きみを想う気持ちが
先に行こうとする
揺らぐばかりの心に
僕は 惑わされて
たったひとりの部屋から
月を見あげている
うつ向けば 涙が
こぼれそうな瞳
これ以上 隠しきれやしない
孤独な月の満ち欠けを
何度も 僕は見つめた
悲しい煙の中の
想いを ねじ消して

孤独な月の満ち欠けを
何度も 僕は見つめた
悲しい煙に変えた
想いを ねじ曲げながら
漂う君のまぼろしが 指先にからむ

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