夏の行方
康 秋元
もう風も少し向きを変えた
9月の午後
コテージに一人きりで
街に帰った君を想っているよ
緑の木々から洩れる陽射し
眩しいから
手の平を翳したまま
夏を過ごした テニスコート探すよ
いつからか気がつかない
やさしさまでも
少しずつ すれ違う二人だった
テラスのラタンのテーブルあたりに
白い手紙
ペーパーナイフ 使わないで
君の心をそっと開けば Good bye
いつからか気がつかない
やさしさまでも
少しずつ すれ違う二人だった
君の見慣れた文字を二つに
おりたたんで
ポケットにしまいこんで
二人の夏が小説のように終る
STILL I LOVE YOU SO......
STILL I LOVE YOU SO......