サルビアの花
靖子 相沢
いつもいつも思ってた
サルビアの花をあなたの部屋の中に
投げ入れたくて
そして君のベットに
サルビアの紅い花をしきつめて
僕は君を死ぬまで
抱きしめていようと
なのになのにどうして
他の人のところへ
僕の愛の方がすてきなのに
泣きながら君のあとを追いかけて
花ふぶき舞う道を
教会の鐘の音は
なんてうそっぱちなのさ
とびらを開けて出てきた君は
偽りの花嫁
ほほをこわばらせ僕をチラッと見た
泣きながら君のあとを追いかけて
花ふぶき舞う道を
ころげながらころげながら
走りつづけたのさ