あかずの踏切り
陽水 井上
目の前を電車がかけぬけてゆく
想い出が風にまきこまれる
思いもよらぬ速さで
次々と電車がかけぬけてゆく
ここはあかずの踏切り
踏切りのむこうに恋人が居る
あたたかいごはんのにおいがする
ふきこぼれてもいいけど
食事の時間はのばしてほしい
ここはあかずの踏切り
電車は行く先を隠していたが
僕には調べる余裕もない
子供は踏切りのむこうとこっちとで
キャッチボールをしている
ここはあかずの踏切り
相変らず僕は待っている
踏切りがあくのを待っている
極彩色の色どりで
次々と電車がかけぬけてゆく
ここはあかずの踏切り